10年以上経つ

10年以上経つ

もう亡くなって10年以上経つと思うけれど、家にも犬がいた時期があった。
犬種は柴犬の雑種。名前は、当時流行っていたドラマの「家なき子」の犬と同じりゅうと名付けた。
生まれたてで来たとき、彼は父の車の後部トランクに乗っていた。
今思うと、随分無茶苦茶な運搬方法だと思うが、ちょっとブサイクな顔の柴犬は会話の少なかった我が家に
潤いを与えてくれた。
まず、犬小屋から首輪、リードなどを選ぶ楽しみがあった。
そして、ペットフード。
何から何まで、初めてだったから、試行錯誤だったと思う。
そして、躾けもちゃんと出来なかった。
だから、とても怖がりで散歩している途中で、他の犬と会ったとき、父や母に噛み付いた事もあった。
それでも、普段はおとなしくて、散歩に行く前になると喜んで、誰に教わったわけでもない
柔軟体操を毎日行っていた。
父などは、時々息子の私と「りゅうちゃん」の名前を取り違えたりもした。
毎日の散歩は、寒い冬には大変だった。
その頃はまだ母も生きていて、かなり多くの回数をこなしてくれていた。
赤ちゃんだった「りゅうちゃん」も1年を過ぎるとあっと言う間に成犬になり
子どもたちであった、私と妹の年齢もまたたく間に追い越していった。
ペットは成長が速く、寿命が人間よりも大幅に短い。
この事実を知ってはいたけれど、「りゅうちゃん」の髭に白いものが混じってくると、悲しくなった。
そして、ダニにやられたり、おしっこが出なくなったり
年齢を重ねるに連れ、体に悪いところが出てきた。
近所には繁盛している動物病院がある。
そこでダニを取ってもらったりしていた。
最後の病気は、顎に出来た腫瘍だった。
彼は、最後の頃は食べ物も水も満足に取ることは出来なかった。
静かに死んでゆく彼を見つけたのは私だった。
母は彼の亡骸をダンボールに入れて、近所のお寺に持っていき
火葬してもらい、埋葬された。
驚くことに、犬や猫の名前のついたお墓がいくつもあった。
我が家は合同埋葬のところに落ち着いた。
もう、何年もお墓参りには行っていない。
そろそろ、行って思い出してあげたいと思う。

 

 

 

 

 

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