元気なゴン太

元気なゴン太

“今から20年程前、父ちゃんが産まれたばかりの仔犬を引き取ってきた。目がまだ開いてなく、泣き声もか細い柴犬に名前をつけてくれとリクエストされ、とっさに思いついたゴン太という名前を付けた。

歩けらようになってからはよく散歩に連れて行った。

俺の家の周りは田んぼだらけ具材をだらけで、ゴン太の散歩コースにはうってつけだった。

洋服屋の店員をしていた俺は早番遅番があった為、毎日は無理だったが、出来るだけ一緒に遊んだ。

半年ほどして転勤になり、ゴン太と離れて暮らす事になった。出発の日はゴン太はいつものように帰って来たら遊ぼうって顔してたけど、またなって言って車で1人新天地へ向かった。ゴン太はその日ストレスが溜まったらしく、夜少しぐるぐる回って自分のしっぽを噛んでいたらしい。

そして寝る前一度だけ遠吠えしたらしい。

新天地での仕事て忙しい毎日を送っており、2、3年に一度しか実家に帰れなかった。それでもゴン太は俺の車が近づくと匂いに反応して、ダッシュで車に突っ込んでくる。

俺も可愛くて、頭をわしゃわしゃなで散歩に行く。

ゴン太は俺のペースを覚えてくれていて、時に走りたがる。実家の両親が走らない為、俺にだけ甘えてくるゴン太。

仕事や人生で悩んだりした時は、いつも以上に甘えてきて、大丈夫!って声かけられたような気分になった。

気が付けば実家を離れて16年。久々に実家に帰ったら、ゴン太は俺より歳を取っていた。立ち上がるのも苦しそうなのに、喜んで俺の側に歩いて来るゴン太を見て、ゴン太はいつも元気だなって言ってあげた。

ゴン太がいつも元気だから、俺も元気貰えるよって頭わしゃ撫でた。

それから数週間後、ゴン太は眠りながら死んだらしい。

いつも通り玄関のベッドに寝転がり、少し苦しそうに一回だけ遠吠えして寝たらしい。

俺の事呼んでくれたのかな。

写真見るたび元気そうな顔してるから、今でも元気貰ってるよ!と答えています。”